ドローンを飛行させる際に知らないと危険なこともあります。
もし、墜落したり、他人に怪我をさせるなどの事故を起こせば、運転者の責任問題になります。民事、刑事責任が重くのしかかります。
ドローンを運転している以上「私には関係ありません」では許してくれません。車の運転と同じで、事故を起こせば適切に対処しないといけません。おどすつもりはありませんが、ドローンを飛行させるということは「他人や物を傷つけてしまう」リスクがつきものだということを忘れてはいけないです。
今回はドローン運転者の責任と義務について紹介します。
ドローン運転者の責任って何?
ドローン運転者の責任とは、「全ての安全を確保し、機体を飛行させる」ことです。それには、事前の準備であったり、点検は欠かせません。
また、体調が悪いと感じたときは飛行を止めるなどの判断も必要になります。そして、当日の現場の「天候の把握」と適切な判断が求められます。こちらも悪天候なら中止も検討しないといけません。
そして、車の運転同様、アルコールの影響では飛行させないことです。どんなことでも同じですが、モラルを守ることも大切です。
安全確保をする
ドローンの飛行では、第三者が立ち入らないようにする「立ち入り禁止など」の対策が必要です。飛行経路に人がいて飛行させることは禁止されていますし、万が一の場合に危険です。
それには補助者の存在が大切になります。補助者は、ドローンが飛行する周囲を見張ってくれたり、周りの人に「飛行中」と知らせるなど裏方として活躍してくれます。
大事なのは万が一墜落しても、他人を巻き込まない適切な距離や対策を講じることです。
アルコールを摂取したときは飛行させない
車の運転でも同じことが言えますよね。「飲んだら乗るな!」っていうスローガンがあるくらいですからその危険性はみんな分かっているはずです。
アルコールを摂取すると、判断力や運動神経も鈍らせます。それで飛行させるって危険の極みですよね。ドローンを止めるのが遅れたり、バッテリーの残量が少ないのに遥か彼方だったりだと大事故に繋がりかねません。
「飲んだら飛ばすな!」は操縦者の義務です。
周りの状況をよく確認する
ドローンの飛行は「天候・気温・環境」の3つに左右されます。
たとえば風の強い日にドローンを飛ばそうとしても上手く操作できません。むしろ、機体が大きく流されて墜落や衝突の危険が高いです。
「このくらいなら大丈夫」という油断をせず中止の決断も視野に視野に入れる必要があります。
無理して飛行させてもいいことはありません。むしろ、事故の危険が高まるだけです。
体調に異変を感じたら飛行させない
私たちは生身の人間です。「常に元気」とはいきません。風邪をひくときもありますし、高熱が出ることもあります。
モチベーションやメンタルも毎日同じではありませんよね。急ぐ案件ではない限り、いつもと違う違和感を感じた場合はドローンの飛行を中止することも検討するべきです。
休むことや中止することは勇気が必要ですが、安全には変えられませんよ!
もし、事故を起こすとどうなる?
もし、ドローンの墜落や物件の破損、他人を負傷させてしまうとどうなるのか?
まず、運転者には3つの責任がかかります。
- 民事責任
- 刑事責任
- 行政上の責任
これらが運転者にペナルティとして課せられます。
車の事故と同じで、責任逃れはできません。ハンドル(送信機)を持ったからには安全運転をしないといけません。
民事責任とは?
民事責任とは、ケガや物件の破損に対する責任を負うものです。
治療費を負担したり、建物や車などの修繕費なども自己負担しないといけません。車の事故ほど高額ではないにしろ、大きな金額になるので事故を起こさないことが一番です。
それをカバーするために「保険」があります。高額な請求も保険に入っていると何とかなる場合もあります。
刑事責任とは?
刑事責任とは、罰金や禁錮(逮捕)が運転者に課せられるもの。
事故を起こすと、機体の不備がなかったかや飛行計画が適切だったのかを警察署で事情聴取させられます。
もし、不備や不正が見つかれば「刑事罰」としてのペナルティーがあります。
間違っても、何の通報も、救護もしないで立ち去ることだけはしてはいけませんよ。
行政上の責任とは?
ドローンで仕事をしている人であれば「業務停止」や「免許の無効」など、運転者に不利益なことが行政から課せられるというものです。
また、「信頼や信用」を大きく失うことになるのでダメージは大きいです。
そうなれば、社会的にもドローンを飛ばすことが難しくなるので気をつけましょう。
ドローン運転者の義務って何?
ドローン運転者は安全に飛行させる責任があり、守るべき義務もあります。
ドローンが事故を起こさないように、常日頃から点検や整備をする必要もあります。ときには計画の見直しが必要になることもあります。
ドローンが事故を起こしたら「ドローン人生の終わり」という気持ちで向き合うことも必要です。
機体の点検は怠らない
機体を飛行させる前の点検は大切です。
- バッテリーの残量は大丈夫か?
- ブレードは破損していないか?
- 送信機と機体のペアリング(同期)は正常か?
- 異音や異常はないか?
始動前の点検は基本ですが、それを怠ると事故に繋がります。プロペラなどは一定の時間が過ぎたら交換することが推奨させています。
飛行計画に無理がないか再度検討する
たとえばバッテリーの限界近くまでの飛行を計画していると、機体のトラブルで飛行時間の目論見が外れた場合どうなるでしょう?また、強い風や天候不順の中、飛行させた場合どうなるでしょう?
きっと、墜落や衝突などの事故を起こす確率は格段に高くなります。
だからこそ余裕を持った飛行計画を立てて、安全に飛行させる義務があります。
万が一に備え保険に加入する
万が一、他人や物件に墜落したり衝突させて負傷させた場合、自己負担で賠償できるでしょうか?
車は「自動車保険」に加入していないと乗れませんが、ドローンはまだまだ任意の世界です。
対人対物だけじゃなく、ドローン本体の保険にも加入しておくと万が一の時に助かりますよ。
ドローンを飛ばす以上、「責任や義務」は守ろう!
ドローンを安全に飛行させるのは運転者の責務であり、責任です。
法律を守ることは当然ですが、マナーやモラルを守ることも同じくらい大切です。
万が一事故を起こせば運転者に責任がのしかかります。それを避けるためにも、安全・安心な飛行を心かけなくてはいけません。
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